
研究開発
培った技術を昇華させ社会課題解決に挑む
フソウは総合水インフラ企業としてよりよい水環境を創造するため、強固な技術基盤づくりを推進しています。そのため、フソウテクノセンターに設立した5分野のラボでの研究開発や、技術戦略としての重要分野を整理・分析し、今後の水インフラに関する課題を抽出し、技術の方向性を示した「フソウ技術戦略」を策定。国内外の水インフラの未来を見据え、フソウに関わる全ての人を幸せにし、社会から必要とされる企業を目指します。
- 技術・専門技術の維持向上を図る3つの分野
- FUSO-MERITS
- フソウ技術の両輪
- フソウ技術戦略の構造
- 共同研究
- 飛灰に含まれる放射性セシウムの減容処理技術
- 水質分析
- 技術開発ラボ (フソウテクノセンター)
技術・専門技術の維持向上を図る3つの分野
経営
少子高齢化、人口減少、水需要の減少など、上下水道資産の経営は極めて重要な課題です。フソウは水インフラの効率的で合理的な経営に資する技術の開発・維持向上を図ります。
水環境
閉鎖性水域の富栄養化、微量化学物資による水質汚染が進行することに加え、脱炭素も求められています。このため、脱炭素を目指した処理技術の開発・維持向上を図ります。
強靭
地球温暖化による気候変動はすでに始まっています。渇水やゲリラ豪雨、洪水、地震などの防災、減災において、水インフラの強靭性を高める技術開発・維持向上を図ります。

FUSO-MERITS
「専門技術(Specialist technique)」の維持向上、「経営(Management)」、「水環境(water Environment)」、「強靭(Resilience)」に資する技術をイノベーション(Innovation of Technology)と人材育成により開発、実用化。これを『FUSO-MERITS』と名付けました。「MERITS」には「長所・利点」のほかに「(賞賛するべき)真価・価値」という意味もあります。「FUSO-MERITS」は「フソウの進化は技術に」あることを表しています。

フソウ技術の両輪
フソウ技術戦略は、「競争優位な専門技術の維持向上」と「市場ニーズに合致した技術開発」の両輪から構成されています。「専門技術」とは、当社が創業以来、培ってきた現場力。水処理設備の設計・施工技術と鋼管工場で蓄積されてきた設計・製造に関する2つの分野で、競争優位な技術に育て上げることが目標です。「技術開発」は、水処理研究所などで開発された技術をもとに、今後水インフラなどの市場において必要とされる技術の開発です。この両輪は相互に作用し、当社の技術は大きく飛躍します。

フソウ技術戦略の構造
フソウ技術の両輪を機能させるため、「専門技術の維持向上」と「技術開発」を戦略と位置づけ、それぞれの配下に戦術・ツールの階層を設ける構造を整備しました。2つの戦略、4つの戦術、16のツールを推進・展開し、技術の持続的な発展を図ります。

共同研究
地球規模の環境問題や新興国の環境改善など大きな社会課題の解決は、企業単独の取り組みでは困難です。国の研究機関や大学等の高度な先端技術、企業のエンジニアリング力、それぞれの得意分野を掛け合わせることで早期の課題解決を目指します。
フソウは、国の研究機関や大学等との共同研究を積極的に行ってきました。近年は、省エネ・創エネ・グリーントランスフォーション関連に加え、地球環境の課題に関する技術開発をメインテーマとし、産総研・東大等とのムーンショット型研究開発事業「産業活動由来の希薄な窒素化合物の循環技術創出―プラネタリーバウンダリー問題の解決に向けて」をはじめとする研究を実施。今後も、共同研究を通じて、水インフラに係る課題のみならず、持続可能な社会、地球環境の実現に貢献してまいります。
<共同研究機関(一例)>
国立研究開発法人 産業技術研究所 / 国立研究開発法 農業・食品産業技術総合研究機構 / 地方共同法人 日本下水道事業団 / 東京大学 / 京都大学 / 高知大学 / 長崎大学 / ベトナム ハノイ工科大学 など
飛灰に含まれる放射性セシウムの減容処理技術
当社、株式会社三菱総合研究所および国立研究開発法人産業技術総合研究所の3者が共同で提案する技術は、中間貯蔵・環境安全事業株式会社より受託した「仮設灰処理施設で発生する飛灰を対象とした灰洗浄実証試験業務(その1)」において、放射性セシウムを吸着材に回収させ、安定化する技術に選定されました。
水質分析


水質コンサルティング業務
事象発生現場での調査やラボでの水質分析や再現性試験を行なうことで、お客様が抱える水質に対する課題に対し解決策を提案します。
・水質分析:pH、濁度、色度、イオン、硬度、金属、有機成分 等
・汚泥分析:成分試験、脱水性、沈降性 等
・水処理実験:ジャーテスト、カラム試験(ろ過、吸着 等)等
事例 (浄水場の全面改築)

技術開発ラボ(フソウテクノセンター)

5つのエリアに区分けされた研究拠点
創業70年の節目である2016年に創業の地、香川県に開設したフソウテクノセンター。上水技術開発ラボ・下水技術開発ラボ・微生物分析ラボ・計量分析ラボ・実証実験エリアの5つに区分けされたラボを保有し、各分野の技術・研究開発に取り組んでいます。