新川水再生プラザ
下水処理水の熱エネルギーを用いた融雪施設。
[防災・安全交付金事業 新川融雪槽ほか機械設備増設工事]
都市に降る雪は生活空間を狭め、交通障害など都市活動に大きな影響を与えます。そのため、雪対策は札幌市民の最上位の関心事。除雪・排雪に対する要望は非常に高く、下水道事業においても下水熱を活用した融雪槽や流雪溝など雪対策を積極的に展開しています。新川融雪槽は、汚泥処理の集中化に伴い休止となった汚泥処理槽に下水処理水を送水し、冬期でも平均水温15℃前後を保つ下水処理水の熱エネルギーを利用して大量の雪を融かす施設です。
ダンプトラック640台分に相当する日融雪能力9,000m3を有する施設で2004年2月から稼働していましたが、1日の融雪能力を14,000m3まで増強することとなり、融雪槽および送水施設の機械設備を増設する工事を行いました。新川水再生プラザから融雪槽へ下水処理水を送るポンプ1台と取水ゲート2門を追加し、下水処理水が溜められた融雪槽の水槽内に空気を送って撹拌する機械(ブロワ・散気装置)を設置しました。
増強後の融雪能力14,000m3は、1日あたりダンプトラック1,000台分。街から集められた雪は夜中に融雪槽まで運び込まれ、夜通しで融雪処理が行われます。当社の手掛けた施設が札幌市民の皆様の快適な冬期生活の一助になればと願うばかりです。
種別 | 下水 |
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発注者 | 札幌市 |
施工場所 | 北海道札幌市 |
工事概要 | 融雪設備 |
竣工 | 2022年2月 |
備考 | 送水設備・融雪設備増設 機械設備一式 |
担当者より

進捗管理と安全管理に細心の注意を払いました。
融雪槽は高さ5.9mある大きな水槽ですので、墜落防止には特に気を配りました。また、融雪槽内の配管運搬は通路が狭く、さらにブロワ室や送水施設は地下作業となるため、資材の荷下ろしや撤去物の荷上げ作業において、墜落、荷崩れによる手足の挟まれに注意するよう協力会社の方々と共に工事進捗に努めました。
エンジニアリング事業部 佐藤